English | 日食1 概要 |
日食2 多重露光風 |
日食3A 静止画像 |
日食4工事中 アニメーション |
日食5更新したよん 早送りの映像など |
日食6 影ショット |
日食7 ハイライト |
日食8 グッズ? |
スペイン金環日食リポート その1
2012年書き足し
スペイン金環日食を、2012年の日本の金環日食の参考にして戴く上で、時刻について述べておきます。
スペインはEUと時刻を揃えている為、西経なのに東経15度の時刻を使っており、その上、サマータイムで更に1時間進んでいます。その為、観測した場所では、地方標準時から2時間20分ほど差し引いた時刻が実際の地方平時となりますとなります。観測地での最大食は、10:56
でしたので、8:36 頃が地方平時、或いは太陽での感覚になりました。この日この場所の日の出は 8:19標準時(5:58 平時)食の開始は9:39標準時(7:19平時)となります。2012年日本の金環日食は、これよりざっと1時間早めに進行すると思って下さい。
スペイン | 時刻 (UT) | 食分 | 高度 (°) | 方位 (°) | 左の画像 → | Spain |
|
第1接触 | 07:39:38 | 0.000 | 14.0 | 108.4 | |||
第2接触 | 08:54:33 | 0.950 | 26.7 | 123.1 | |||
最大食 | 08:56:35 | 0.969 | 27.0 | 123.6 | 継続時間 04m 3.2s | ||
第3接触 | 08:58:36 | 0.950 | 27.3 | 124.0 | |||
第4接触 | 10:21:16 | 0.000 | 38.4 | 144.8 | |||
東京 | 時刻 (JST | 食分 | 高度 (°) | 方位 (°) | 右の画像⇒ | ||
第1接触 | 06:19:04 | 0.000 | 19.8 | 78.9 | |||
第2接触 | 07:32:01 | 0.939 | 34.5 | 88.7 | |||
最大食 | 07:34:33 | 0.969 | 35.0 | 89.1 | 継続時間 05m 4.5s | ||
第3接触 | 07:37:05 | 0.939 | 35.6 | 89.4 | |||
第4接触 | 09:02:42 | 0.000 | 52.8 | 104.0 |
2005年10月3日(月)イベリア半島からアフリカにかけて、金環日食がありました。
このページはそのリポートの一部の掲載です。諸事情により(もう少し下の方に言い訳が書いてあります。)、大変遅れておりますが、のんびりアップして行きますので、時々見にいらして下さいませ〜。(何年かかるかなああ) |
そもそも、今回の金環日食の話は棚ボタ式にやってきました。スイスの友人宅に行くついでに、スペインのML仲間に会って来ようと思ったら、金環日食が付いていたという訳です。 《去年、英・仏に行ったから、今年はスペインかドイツかイタリア辺りに行ってみようかな・・・確かスペインの星仲間がOFF会やるって言ってたなあ・・・そうだ!そこに立ち寄ろっと・・・》 ぐらいのノリでした。 こう思い、日程などを友人に問い合わせたところ、これかえ?と返って来たメールに、『金環日食ミーティング』と書いてあるではありませんか! 私がMLに入ったのは3月で、そのOFF会企画のメールはお正月のものでしたから、私は目にしてはいなかったし、初耳(初目?)でした。(Annual meeting - 年次例会の話のつもりがAnnular eclipse meeting だったので、一瞬見落としそうでした。(ていうか、実際見落としてました。爆。) 「えー!!金環日食が付いてんの?!めっちゃラッキー!!」 |
さて、最初に、ひとつ、いや二つだけ、書きたいコメントがあります。 今回の日食観望には、スペインで準備やお世話になった沢山の方々がいます。ホスト家庭をして下さったマリアとピーター夫妻、S33のリーダーで、今回のミーティイングの準備ととりまとめをしてくれたルイス、それに、このグループへの入会を勧めてくれた、かずはんさんに、ここで、深くお礼を申し上げます。ありがとうございました。 それから、もう一つのコメント: 金環日食なんてつまらないとよく言われます。確かに、皆既日食に比べれば、雲泥の差でしょうし、普通の減光フィルターであれば、ただの環が見えるだけで、大したことはないでしょう・・・がぁ、Hαフィルターで見た金環日食は、素晴らしいものでした。食が進むに連れて、プロミネンスが増えて見え、ピークでは、大小、無数と思えるような沢山のプロミネンスが赤い環となり、それは見事でした。もちろん、食によって増えたというのではなく、太陽が遮られたことによって周囲の淡いプロミネンスが見易くなったという事だと思います。しかも、眼視(撮影画像でなく)の場合、淡く小さなプロミネンスも見えて、これだけで、はるばるスペインまで来た甲斐があったと思いました。 以上、これだけは、書いておきたかったす。 |
更に、ここで、掲載の遅れている言い訳を書いておきます。 |
言い訳 その1: ビデオ撮影をしたものの、編集がえらく大変で、パソコンが壊れそう。 言い訳 その2: 動画が重くて、サーバーがパンクしないか心配。良いブログを探してる。 言い訳 その3: 赤道儀でなく、カメラ三脚に載せたので、像が動いて、どうも気に入らない。 言い訳 その4: 映像だけでは、飽きてしまうので、音楽をつけようと思うが、探すのがこれまた大変 言い訳 その5: 旅行の穴埋めで、仕事がハード。 言い訳 その6: 金環日食のあと、ヨーロッパを旅行して来て、帰国した頃には、もう金環日食は過去の話になってしまった。 |
てな具合で、ビデオ編集のお陰で、最近ネットやメールもままならない状態です。 言い訳にあるように、架台が赤道儀でなく、カメラ三脚なので、画面上を太陽が逃げて行き、万度、戻されるので、とても落ち着きがありません。しかも、露出がオートなので、食が進むに連れて、露出オーバーになるのです。中央測光なのか画面の隅に行っても露出が伸びるようでした。手動で露出調整ができないわけではなかったのですが、ピントとつまみが同じなのです。 ピントは普通なら無限大でいいのですが、コンバージョンレンズをつけたので、つまみを端まで寄せると、行き過ぎてしまうのです。で、ピント出しが結構大変なので、このつまみは触りたくなかったのです。 音楽もずいぶん悩みました。著作権の問題があるので、フリー素材屋さんなど、あちらこちら寄って視聴してみたのですが、なかなか良いものが見つからず、随分苦労しました。しかも、ようやく合いそうなものを見つけてからも、早送りの慌しい映像に合わすのがこれまた大変でした。 機材: Canon FV M200 + 1.5x Conversion lens + Baader Solar Film + Fuji Filter ND 1.5 時刻は現地時刻です。スペインはCentral European Summer Timeです。 |
ジョンはとても優れたコロナドのHαフィルターをお持ちです。 | ボブのスワロフスキーのフィールドスコープです。ちなみに彼は鳥見も趣味です。 | ぺぺの4インチ屈折鏡。自作の三脚に乗っています。 | 小生の?機材です。(半分、他人のですが)家庭用ビデオカメラとデジカメです。 |
リチャードのPST.この後、私達をびっくりさせることになるのです。 | ティムのソリゴール400mm。接眼部にブースターフィルターが入っているようです。 | ピーターとルイスがティムの望遠鏡で太陽観望。 |
ぺぺは自作が上手で、何でも、手作りされるようです。三脚もケースも手作りです。ケースには、赤道儀(GP)や鏡筒が、アクセサリーと一緒に納まるようになっています。 |
ホテルのお客さんも楽しんでいました。 | ボブとジョンがひそひそ話。 | ジョンがリチャードのPSTで、手持ちコリメート撮影をしていました。私もやってみましたが、うまく行きませんでした。 |
すばらしい快晴でした。ホテルの庭?が物凄く広くて、星空観望にも最適でした。 | ピーターに見られている私はピーターを撮るつもりだったのですが、その様子をルイスのビデオがバッチリ捕らえていました。 | パオロがようやく、ここに居た。 |
この日は雲ひとつない快晴で、日食日和でした。ちなみにスペイン滞在中の1週間のうち、雲を見たのは、バルセロナだけで、あとは、ずうーっと快晴でした。恐るべき快晴率! 早朝は寒かったものの、日食開始前には、すっかり暖かくなり、皆、ジャケットを脱いでいました。日食観察会場は、ホテルの庭:庭と言っても、どこまで続いているのかわからない空間で、草原が続いています。林のような物が遠くにあるものの、この辺り、このホテル以外は広大な畑と平原が続くばかりで、遠くの林の向こうは、ぐるり地平線が見えるような所でした。(ここまで来なくとも、十分に星は見えると思うほどでした。日食は言うまでもありません。)朝、散歩していると、鹿やいろんな野鳥に出会えて、双眼鏡が欲しかったです。ボブは鳥も詳しくて、なかなか会えない珍しい鳥にも会えたと喜んでいました。(なんだったかなあ。名前が思い出せません。) 日食の機材は皆、小型で十分なので、あっと言う間に設置を終えていました。私は上記の言い訳にもあるとおり、赤道儀ではなく、カメラ三脚を持っていきましたが、ビデオでの結果を見る限り、やはり、赤道儀は欲しかったと思います。まあ、スペインだけでなく、スイスやドイツを、荷物持参で旅行する事を考えると、体力的にも、無理があるので仕方ないのですが。 ただ、カメラ三脚だけでは、動きが大きすぎるので、高倍率(って言っても20倍〜30倍ですが)のままで動かせるよう、微動運台を持って行きました。キャシャな三脚なので、大きな石を脚の袋に入れながら、ぼやいていると、ぺぺがガッチリした三脚を持って来てくれて貸してくれました。ラッキー! ビデオカメラをぺぺの三脚に乗せ、空いた自分の三脚にニコンD70を乗せました。レンズは28mmしか持っていなかったので、これで、多重露出風に固定撮影でもしようかと思いました。フィルターは、バーダーのソーラーフィルムで、はさみで切って、テープで貼るだけ。至って簡単です。 私以外は、前日、予行演習をしていました。私は、バッテリーを減らしたくなかったので、練習はパスしました。ただ、カメラ自体、渡航直前に手に入れたので、使い方も、実際の電池保持時間もよくわかりませんでした。ルイスもビデオカメラでしたが、彼の場合は断続的に撮影するつもりで、そうした方がいいとアドバイスを頂いたのですが、定期的に撮るのも面倒だと思いました。私のビデオカメラはオートパワーオフが解除できない機種(それもズームを触る程度ではだめで、撮影をしないと切れてしまうのです。) で、電源が落ちると、あと、セットがとても大変なのです。なので、バッテリーの減り具合を見ながらとにかく、撮ってみることにしました。バッテリーは3本用意していましたしね。 . そうこうするうちに、月はどんどん動いていました。 第一接触直後に、白い太陽の前を小さな飛行機が横切りました。あたかも、日食のオープニングショーのようで、しゃれた演出を見るようでした。(→動画2) 普段、撮影の場合は赤道儀に乗せており、撮影中も歓談したり、動き回ったりして、気楽にチェックする程度なのに、今回の場合、三脚ですから、頻繁にチェックしないといけません。つい、いつもの調子で戻って来ると、画面から外れていたりしました。 カメラは2台(+スナップショット)あり、のんびりおしゃべりしていられないあわただしい観望でしたが、PSTでの観望は、息を呑む思いでした。ずっと見ていたかったぐらいです。(リチャードの筒なので、当然本人がずっと見ていてもおかしくないのに、私達に寛大に見せてくれただけでも、ありがたいことです。) 今回のミーティング前に、丁度PSTのセールがあったので、買おうかと思いましたが、タイミング良く、リチャードからPSTを持って行くというメールが入ったので、買わなくて済んだと思いました。でも、日食が終わる頃には、みんな、帰国したら、PSTを買おうと思いました。(私も、今も買いたいと思っているのですが、旅行の後で、先立つものが・・・) そしていよいよ第二接触! その瞬間、皆で拍手! 第二接触と第三接触は最もゾクゾクするような瞬間です。第二接触前に、月の両脇に細い腕が徐々に伸びてきて、手をつながれる・・・、いえ、ぶつぶつとしたものを見ていて、気がつくと環になっていたという感じです。 第三接触(いやいや第2接触だわ!!これを書いた時、えらい勘違いしたわぁ)までまだ3分もあるのに、リチャードが、反対側からプロミネンスが見えてきた!と叫びました。Hαで撮影していたジョンも、同調しました。私は本当??と言いながら見せてもらいました。月の暗い方の淵から、プロミネンスの頭が出ています。Wowwowwow! すばらしい。 第三接触ではベイリービーズが見えたような気がしますが、このHPに載せてある動画では、解像度が低すぎて、主張できる状況ではありません。 第2から、第3までは4分ほどもあったのですが、あっと言う間に思えました。太陽の内側の端から端まで、月はとどまることなくスムーズに動いていました。 日食は午前中でしたので、普段なら、気温は上昇するはずで、前日などは、暖かいというよりむしろ暑いぐらい温度が上がったのですが、日食と共に、気温が下がり、第二接触前には、皆、ジャケットを着なければ居られないぐらいでした。 ルイスが測ったところでは、5度(摂氏)下がったようです。隠れただけで、こんなに寒くなるなんて、太陽は偉大ですねえ。 暗さも独特でした。金環日食ですから、真っ暗闇にはなりませんでしたが、異様な暗さでした。語彙(い)不足で、表現できないのが残念です。 そして、太陽はまた、大きく明るく出てきました。当たり前のように陽のあたる情景ですが、とても新鮮な気がしました。 |
S33 2005年ミーティング出席者。イギリス・イタリア・アメリカ・ベルギー・スペイン・日本など、いろんな国から集まりました。. |
データ Date & Time: 9:40-12:21 (CEST) 07:40-10:21(Universal Time) October 3, 2005 Place: Pozal de Gallinas, Spain Video Camera: Canon FV M200 + 1.5x Conversion lens + Baader Solar Film + Fuji Filter ND 1.5 Snap shots: Pentax Optio S4i Still shots: Nikon D70 + Ai Nikkor 28mm + Baader Solar Film |
動画の中の抜粋
No. | いつ? | コメント | BGM |
動画 再1 |
第二接蝕のみ | 両側から蝕が進むのでなく、切れ目中央(月の地形の低い部分でしょうか?)から見えて来ます。 wmv file 1,060kb 30seconds |
音なし。音付き版はリポート5に掲載 |
動画 再2 |
第三接触のみ | ベイリービーズが見えてそうなって時に、マウントを動かしてしまった〜!でもって、これを音楽でごまかすのでした。 wmv file 1,577kb 51seconds |
Wakaba's music |
movie 1 | 第二接触から第三接触 | 実際には5分以上あった映像を、部分的に2倍速や4倍速にしました。 1x は1倍速 つまり元の映像のままです。 重たいです。ご了承ください。 wmv file 4,468kb 3min 09sec |
Wakaba's music |
2 | 最初の5秒 |
開始にあわせたように、飛行機が丁度横切りました。もうちょっと欠けてからなら、画像としても良かったのですが。まあ、オープニングショーをやってくれたと思いましょう。 最初を見逃した場合は繰り返しご覧下さい。 wmv file 226kb 6sec |
声のみ。飛行機って騒いでる! |
金環日食その1(概要?ここ) | 日本語 | English Part1 |
金環日食その2(多重露光風?) | 日本語 | English Part2 |
金環食その3(抽出静止画) | 日本語 | English Part3 |
金環食その4工事中(アニメーション) | 日本語 | English Part4 |
金環食その5(早送り動画) | 日本語 | English Part5 |
金環食その6(ピンホール影) | 日本語 | English Part6 |
金環食その7(いいとこだけ) | 日本語 | English Part7 |
金環食その8(おまけグッズ) | 日本語 | English Part8 |
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