オーストラリア観望旅行
その3
★天の川 闇の中をバスに揺られて10分!?。 現地到着。空港貸し切りだ。 天の川が凄い。皆は何度か来ているので、この日の空は、イマイチなのだそうだ。 これで? 目が暗順応すると、意外にも、とても明るい。 え?足元が見える。うちの近所と変わらない程の明るさ。(いや、それは言いすぎ。) な・なに? 周辺には、クーナ以外に町は無し。 え?星あかり?? これが、星アカリ? これこそ、星あかりなのかぁ!! 津波のように、じわじわと、遅れて感動がやって来た。 ライトブリッジに手をかざすと、影ができる。 って事は、影の反対方向に点光源?・・→木星か? 木星もド明るいが、銀河中心部が、これまた、もの凄く明るい。 誰か、あっちからライトで照らしているんじゃない?(SETIの出番か?) 天井に埋め込まれた灯りのようだ。 天の川が光の集まりだという事を、あらためて思い知らされる。 それに、その光を引き裂く暗黒帯。 目の悪い私でも、裸眼で細かな模様が良く見える。 地平線から、天を貫く、まさに、180度に広がるエッジオン銀河だ。 これを見に、私はここまでやって来た。 私はこれだけで、満たされた気分だった。 が、しかし、ここの天の川の実力は、こんな物では済まなかった。 数日後、薄雲がかかった時に、天の川の部分だけが、明るくて、そこに天の川があるのがわかったのだ。 うす雲を通して、天の川がわかるのだ。これには、鳥肌が立つ思いだった。 ここの天の川を語るエピソードはまだまだある。 ディヴィッドの息子さんとそのお友達が、お相伴に来た時、M104(ソンブレロ銀河)をライトブリッジで見せてもらっていた。 エッジの模様もよく見える。 彼らは、ふと、空を見上げて、「僕達の銀河を小さくしたみたい。」と、つぶやいた。 そう。確かに、ここの天の川は、ソンブレロを巨大にしたような物にも見える。 日本では、考えられない。 あらためて、その天の川の素晴らしさと、そのソンブレロの像の良さとに感心したのだった。 天の川について書くだけでも、書ききれないが、そろそろ他の事も言わないと。 |
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★星の明るさ 木星が金星のように明るく、金星が街灯のように明るい話はしたが、他の星もこの調子で、どうも、日本で見るより、1等分ぐらい明るく見える気がする。こんな具合なので、全天を眺めると、一等星のような星が100個ぐらいありそうに見えるのだ。爆! 星座が全然わからない。はて?? 明るい星の数も滅多ヤタラと多いので、どれが星座の形になる星なのか、全然わからない。 言い訳を続けよう。 旅行前に少しは勉強して行かないと、とは思ったが、時間もとれず、結局、出たトコ勝負で、今回も来てしまった。しかも、知っている星座も逆様なので、どうもピンと来ないのだ。ましてや、南天の星座は、ピンと来る筈もない。 それでも、南十字だけは、すぐにわかった。その隣のケンタウルスも、わかり易い。 それに、南天と言えば、大小マゼラン。高度が低かったが、これらもはっきりとわかる。 本当に雲のように、ぽこぽこと浮かんでいる。我々の伴銀河なので、れっきとした銀河だが、大きすぎて、銀河のような気がしない。不思議な気分だ。又、つい、雲のように邪魔物に見えてしまう。マゼラン君達、ごめんなさい。 |
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★南十字とコールサック。 南十字も目立つが、対照的に真っ黒な、お隣のコールサックもよくわかる。 Odさんが、明るいレンズなら、ほんの10秒ほど露出しただけでも撮れると言いながら、シャッターを切った。10ほど数えて、モニターを拝見すると、なーるほど。石炭袋が、しっかり写っている。 こんなにあっさりと写ってしまう。オドロキー! 今回私はろくな機材を持っていなかった。って言うか、元々ろくでもない機材しか持って居ないのだからしょうがない。 で、(ここだけ丁寧調になる。)最初は自分の機材で撮影していたのですが、見かねてなのか、いろんな機材を貸して下さいました。本当に皆さん、親切にしてくださいました。観望用機材の全て、撮影用機材も、レンズやら赤道儀やら、そのほか電池、ライト、銀マット・・などなど、嫌な顔一つせずに、快く貸して下さいました。この場をお借りして、心からお礼を申し上げます。ありがとうございました。 でもって、話も口調も戻してぇ・・・ 私も証拠写真をデジタル一眼で撮影したが、RAW画像で撮影したので、ろくに見れていないというオソマツなカミングアウトをしなければならない。まあ、この3ヶ月間、私事が大変だったので、帰国後、オーストラリアの事には触れる暇もなかったし、パソコンは壊れるし、Nikonのソフトのお試し期間は一ヶ月だったし(買えよ!)・・・。 それに、チラッと見た時、あまりに失敗が多くて、もう見るのが怖いほど。 現地でのチェックはカメラのモニターなので、こんなだとは思わなかった。 でも、撮影が目的ではないから、いいとしよう。 何てったって、この銀河浴がある。これだけで、至福のひとときだ。 銀マットに寝転んで、星空を眺めると、宇宙に吸い込まれていく。無数の星々の間を宇宙遊泳する気分。 シヤワセ〜。ホワぁ〜ン。 これ以上の幸せがこの世にあるだろうか? あ、そうそう。天の川を眺めながら、okadaさんからの宿題の世界一大きな長ナス・・じゃなくて、エミューか!を想像してみる。 なるほどねえ。エミューに馴染みの薄い私には、カマキリのようにも見える。ナスに足をつけたお盆の飾りのようでもある。 それから、次の宿題。銀河に対して垂直と水平、両方向の体験。答えは、どっちもシアワセ〜! 銀マットで銀河浴。サンオイルを塗ったら、銀河焼けしちゃうゾ! あれ?また銀河に戻ってしまった。くどいと罵声が飛んで来そうだ。ゴメンなさい。 |
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その1 出発前 |
その2 道中から現地 |
その3 天の川他 |
その4 ηカリーナ星、グリーンフラッシュ他 |
その5 黄道光、二重星、南天名所 |
その6 お別れ、スナップショット |
その7 失敗だらけの画像 |