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2001講道館杯日本体重別柔道選手権

開催日 2001/11/24(09:30〜) -60kg級、-73kg級、-90kg級
2001/11/25(09:30〜) -66kg級、-81kg級、-100kg級、+100kg級
開催地 警視庁武道館事前レポート:警視庁武道館への道のり
大会サイト 全日本柔道連盟
テレビ放送 テレビ東京(昨年度結果)

小室選手の試合は2001/11/25(日)となります。

特別企画
・本年度出場選手実績

経験的観戦ガイド
・会場へ!
新木場駅より徒歩15分ぐらい、エスカレーターでバスターミナルの方へ出て、線路と並行する通りを左に曲がり、 ひたすらひたすらひたすらまっすぐ進みます。そうすると大きな十字路に出るので、そこから左斜め前方に警視庁武道館があります。基本的に柔道の大会のある駅には会場へ行く学生が多いので、その後ろを歩けば到着します。

・食べ物は持参しましょう
途中にコンビニはふたつほどあります。関係する柔道部員が買い物を行いますので、時間によって品切れになります。 内部で物を売っていたかは記憶が曖昧です。
(⇒2001/10/29 お弁当を売っていたとの情報をいただけました!)

昼休みも無いので、何かしらお弁当や飲み物を持参することをお勧めします。 テレビ放送がある場合は、収録に合わせた時間配分の為、準決勝などではやや間隔がゆったりしています。柔道は朝から夕方まで、フルにかかりますので、体調や飲食物などを、きちんと整えて観戦しましょう。

・撮影は?
写真撮影もビデオ撮影も禁止されていませんが、試合中のフラッシュ撮影は勝敗に影響する為に、厳禁です。写真の公開も非常識な利用の仕方をしたり、商業目的に利用しなければ、大丈夫と思います。

柔道選手は日本オリンピック委員会に商業利用における肖像権を管理されておりますので、金銭に関わる部分では利害関係が生じてしまうので、注意が必要です。

・応援は?
会場は時として静かで応援しにくいかもしれませんが、声は届きます。その為、変な声援(嘉納杯で技の名前を連呼する人がいましたが、これは選手に迷惑です)も届いてしまうぐらい静かです。

経験者で関係者の方は、いい組み手になると「今今今今!」と、技をかけるようにと、声をかけたりしますのは、慣れると「そういうタイミングなんだ」と勉強になります。

講道館杯は入場料無料で、パンフレットが五百円ぐらいです。入り口で購入してから、トーナメント表と試合進行表を確認します。試合場が6つもあり、全部の試合を見ることは不可能です。この為、誰の試合を見るには、どこへ座ればいいかを最初に確認しましょう。

基本的に中央の試合場で準決勝以降は進行しますので中央部分が無難ですが、最も手前の試合は見えにくい傾向があり、注意が必要です。

警視庁武道館は長方形で、観戦席は4面ありますが、相互の移動は構造的に難しくなっています。この為、どうしても見やすい場所を取りたい場合は、早い時間に赴き、手分けをしてそれぞれのブロックに移動して、どの場所がいちばん、見たい試合を見やすいか判断してから、決める必要があります。

次回以降、こうした会場別の見やすさ表を作ります。

大会について

柔道の大会は数多く、実際に観戦する方としては、よほどの関心を持たなければ、それぞれの差異があまりわかりません。ここ1年ばかりで随分と柔道観戦や知識を仕入れましたので、その辺りを説明したいと思います。

講道館杯は正式には「講道館杯日本体重別選手権大会」と呼ばれ、今現在、最も重要な大会です。その理由は、「強化選手選考会」も兼ねるからです。この試合の結果を最重要視した上で、年間を通じた成績から、「強化指定」「A指定」「B指定」と、柔道選手は強化選手に指名されます。

冬に行われるヨーロッパ国際大会や春のアジア選手権、各国主催の国際大会など、世界の舞台へ選手を派遣する基準となりますので、他の大会と異なった位置付けをされているのです。小室選手が掲示板にお書きになられていますが、このような理由からその後の1年を左右します。

第二に、今年は関係ありませんが、翌年に世界選手権や五輪がある場合は、代表選手選考の為の第一次選考会としての役割を持ちます。出場するにはまずここで上位に入り、翌年2〜3月のヨーロッパ国際大会へ出場する機会を得て、そこで国際実績を重ね、国内の最終選考会、4月にあります「全日本選抜」で代表を決定するのです。

講道館杯は世界選手権や五輪があった年には、その代表選手は基本的に出場を免除されます。今回、井上康生選手は出場しません。但し、来年1月は体重別国際大会、「日本国際」が開催されますので、その選考会に該当すると思われます。

ルール面

柔道ではポイントは2種類あります。

技による発生(一本・技あり・有効・効果)と、罰則による発生(反則負け・警告・注意・指導)とに分かれています。それぞれポイントの重さは対応しておりますが、罰則のポイントは特殊な累積をします。

「有効」が幾らあっても決して「技あり」にはなれませんが、「指導」相当の罰則は「指導」として幾つも数えられるのではなく、2回目で「注意」、3回目で「警告」と累積します。一度目が「指導」の場合に、「警告」相当の反則をすれば、「警告」となります。

この為、本来は「指導」相当の「消極的」「組み合わない」罰則によって、「反則負け」に至るケースがあるのは、このような理由です。

詳しくは、「野村忠宏選手を応援しようの会」内にあります、「ど素人道場」をごらんください。観客サイドの視点でわかりやすくなっています。

この他に柔道の審判でわかりにくい部分として、副審は主審と違う判定評価を下した場合のみ、判定を表現すると言うのがあります。しかし、講道館杯では、篠原選手への誤審問題以降、新しく「主審と副審」が全員、同時に判定を下す新審判方式「主審三人制」をテストしています。

誤審問題への対策として有効かを、矢部里が開設しています柔道専門サイト:『見る』柔道の主審三人制にて思うことに記述しております。柔道を普段観戦されない方からのこの制度についての感想など、お寄せいただければ幸いです。

最後に

柔道の試合は、そのほとんどが「競技会」です。プロレスやその他の格闘技の興行と異なるのは、観客にいい試合を見せたからと言って評価されることが少なく、まず勝たなければならないことです。

試合数は多く、報酬や交通費も出ないのですから、関係者の滞在費や経済的負担を減らす為、極力、詰めこんだ試合が朝から夕方まで行われます。進行は観客にはわかりにくく、どの選手がどこの試合場で試合をしているのかを把握するのは困難です。同じ階級でさえ、別の試合場で行っている場合がありますし、準決勝と言えども、同時進行される場合があります。

自分の考えに過ぎませんが、観客がいて試合が成立するのがプロレスや相撲などの「興行」です。選手は観客の支払う費用によって、代価を得ます。しかし、試合がある結果として観客(そのほとんどは先輩・後輩など関係者です)がいるのが、「柔道」です。大会開催費用の多くは施設使用料や、連盟の強化に使われているのが実情で、選手に金銭的見返りはありません。

膠着した試合や一本が無い試合は「つまらない試合」と言われる場合も多いですが、選手は勝つ為に、そこにいます。柔道の性質が「観客の為の大会=興行」ではないこと、観客による評価が選手の競技活動にほとんど影響を与えない現状、こうした点を考慮に入れていただければと思います。

大会は点で終わらず、その先へも続いております。学生などは特に、大きな大会前、必ず予選があります。 好きな選手を見つけましたら、こうした予選から観戦し、大会を追いかけて行くのが、楽しみ方のひとつです。

以上、簡単と言いながら長々しい説明になりましたが、柔道観戦、お楽しみ下さい。
 
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