ナデックボは、石ころだらけの急な山道だった。
滑らないように気をつけながら、一人一人順番に下りていった。
しかし、急なところを下ってばかりいるので膝が笑ってくる。
おまけに石が濡れているので、何度か尻餅をついてしまった。

途中、何トンもあるような大きな石が転がっていた。
「前に歩いた時はなかったけどな…」とリーダーが言った。
どうやら雪崩の時に転がってきたものらしい。
歩いている時に、こんな大きな石がぶつかってきたらひとたまりもない。
雪は中腹辺りの植物の葉の上にも積もっていた。
ブルーベリーの仲間だろうか、小さな黒い実をつけて紅葉していた。
下界が近づいてくると天候も良くなり、眼下に尾瀬沼が見えてきた。
風が強いのか、尾瀬沼が白く波立っている。

晴れていたら山頂から見ることができたのに…と少し残念に思ったが、また次回のお楽しみということだろうと納得した。
休憩を兼ねて立ち止まると、「あれが大清水平、あれが小沼」とリーダーが説明してくれる。
遠過ぎて、コンパクトデジカメのズームでは上手く撮影出来なかった。
〜2003年9月29日-30日:尾瀬沼から燧ケ岳へ〜5               
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