沼尻に下りてくると、湿原は柔らかな秋の陽射しに照らされていた。
草紅葉が黄金色でとても綺麗だった。

平日だというのに、沼尻休憩所にはたくさんの人が居た。
空いているテーブルに座り、けんちん汁を注文して残りのおにぎりで昼食にした。

燧ケ岳に目を向けると、ミノブチ岳とナデックボが見えていた。
山頂辺りにはまだ雲がかかっている。望遠レンズで覗くと、木々が白く見えた。まだ雪が降っているのかもしれない。

それにしても、よく登ったと思う。3人の心優しき男性陣のサポートに大感謝である。お陰で、一生忘れられない燧ケ岳初登山が出来た。

ミノブチ岳で一瞬見えた尾瀬沼の写真が写せていたなら、「あの時私が星が見えるって言ったお陰でしょ?」と得意気に言えるけど、実際は大変な思いをさせてしまって申し訳なく思った。
帰りは尾瀬沼南岸を通り、三平下から三平峠に向かった。
途中で尾瀬沼を振り返り、三本カラマツと大江湿原に別れを告げたのは言うまでもない。
行きに休憩したベンチで帰りも一休みした。尾瀬の紅葉はこれからだ。来月ここを通る時はまた一つ季節が進んでいることだろう。

                  おわり
〜2003年9月29日-30日:尾瀬沼から燧ケ岳へ〜6               
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