次の間合いでは小室選手、思い切り良く飛び込みながら背中を持ち、もう一方の引き手は坂口選手の釣り手をもち、片襟の形になります。 が、すぐにこれをほどき、組み手の流れを組み立てますが、坂口選手は内側から釣り手を抉りこむように動かし、小室選手の外側の釣り手の中に入り込み、力を外していきます。 そこから小室選手は膝をついての担ぐ袖釣込腰(?)を出しますが、坂口選手は腰を離して深く入り込ませず、上体を落として潰します。 |
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小室選手はしかしここからも深く入り込もうと動き、坂口選手は防ぎながらも押し込まれて小室選手に担がれかけますが、背中の上で身体を入れ替えて、小室選手の足の間に手を入れて動きを防ぎます。 |
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ここから小室選手はさらに肩車の要領で坂口選手をひっくり返してそれは成功したように見えました。 |
しかし坂口選手が離さなかった左手が崩れる体勢をすぐに持ち直させ、尚且つそれが小室選手の身体を制して押え込みそうになり、形勢が逆転します。小室選手はこれを逃れて「待て」となります。 | |
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厳しい組み手の展開です。釣り手を持ち合い、引き手の奪い合いは白熱していきます。互いに何度も弾きあった後、小室選手が今度は先に釣り手を持ち、巴投げを出します。 これは浅く、坂口選手は崩れませんが、小室選手は下から足を絡めて崩そうとします。これを坂口選手は立ったままのバランスを守って防ぎ、「待て」。 間合いを取った後、坂口選手は釣り手と引き手を持った瞬間の2:58、内股を仕掛けます。小室選手の足を浮かせますが、これは引き手が浅く外れてしまいます。 返す刀の3:04、今度は小室選手が袖釣込腰のように回転して足を持っての投げを狙いますが、坂口選手はこれを読み、間合いを外してしまいます。 |
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再度の組合いから、坂口選手は先ほど同様に袖を持った瞬間の技を繰り出します。今見たから理解できるのですが、坂口選手の顔は写真のように小室選手と同じ方向を向いています。 これが「内股のフェイント」として成立したと思われ、3:09、直後に身体を向き直しての「大内刈り」で小室選手の足を刈り、引き手も手首を掴んで離さず、体を浴びせて、「効果」を奪います。 そこでの坂口選手の寝技に「待て」が入り、試合時間はだいたい残り1:30ぐらいでしょうか? |
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ポイントで先行された小室選手は積極的に動き、互角に組みあっていきますが、坂口選手は近接して間合いを詰められるとすかさず足のフェイントを使ってから内股気味の体落しで小室選手を腹ばいに崩して、踏み込ませません。 さらに上になって寝技に行こうと攻めますが、小室選手の守りも固く、「待て」です。 しかし小室選手、ここから攻めが増えます。3:43、腕返しで坂口選手の身体を崩し、もう少しで回転させられる勢いでした。その形で寝技に持ち込もうとしますが、坂口選手もしのぎ、「待て」。 |
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さらに攻める小室選手は4:16、巴投げで倒れながらすかさず腕ひしぎ十字固めを下から狙いますがこれは外れてしまい、坂口選手は上から足を絡めて押え込みにいきます。場外際、これをうまく逃れた小室選手は逆に攻め込もうとしますが、「待て」です。 これら攻防が長く、時間がわずか16秒しかありません。小室選手、前に出て釣り手で背中を掴みます。いい間合いで詰まったと思ったのですが坂口選手は引き手を持たない巻き込みを出し、小室選手の攻めの間合いを外します。残りは11秒です。 次の流れでも小室選手が前に出て坂口選手は押されながらもすぐに技を出し、今度も同じ形でしたが、倒れるときに引き手で小室選手の足を掴み、転ばせにいきます。これを小室選手は寝技で無理に攻めずにすぐ姿勢を直し、「待て」。 残り6秒、小室選手は前に出て巴投げを狙いますがこれが外れてしまい、時間切れになります。 |
小室 宏二 | × | 優勢勝ち(効果) | ○ | 坂口 洋和 |