紅葉のアラスカ:02.9.11(水)〜9.16(月)
 2002年9月11日水曜日。私は夫と一緒に、14時55分発のKE(大韓航空)704便で、まず成田からソウルへ飛んだ。
アラスカへの行き方にはいくつか方法があるが、今回はソウルからアンカレッジへの直行便を利用することにした。いや、最初はノースウエスト航空で成田からシアトルに飛び、アラスカ航空に乗り継ごうと思っていたのだが、そっちはすでに満席で航空券が取れなかった。気分的なもので、大韓航空には申し訳ないが、その時はノースウエスト航空の方が安全なような気がしていた。

 私達がアラスカへ行こうと決めたのは三週間前のことだった。イチローで盛り上がっているシアトル行きと、アメリカ人にも人気の夏のアラスカ行きの飛行機の予約をするには、とても遅過ぎた。おまけに、出発日の9月11日は去年アメリカで同時多発テロが起きた日で、同じ日にまたテロの可能性があるという理由から、運休している航空会社が多く、6日間しか休めない私たちが手っ取り早くアラスカへ行くには、大韓航空を利用するのが一番良い方法だった。その大韓航空さえ、空席は残り僅かだと言われた。そんなにたくさん、みんなどこに行くのよ〜?と呆れるほど、空の上を大勢の人が移動しているのが現状だ。テロリストが飛行機を狙う理由がわからなくもないと思った。

 結果的にはソウル経由で良かったと思う。大韓航空のスッチー達は美人揃いで親切だったし、去年のワールドカップのおかげでソウル仁川空港は新しく建て替えられ、快適だった。IT先進国だけあってインターネットが無料で開放されていて、10分百円の成田より進んでる〜と思った。何より良かったのは、税関の検査が思っていたより簡単だったことだ。靴を脱いで見せろとは言われたが、カメラのシャッターを押してみろとか、バッグの中を見せろとは言われなかった。ソウル経由のアラスカ便は、テロの標的から外れているとみていいということなんだろう。ノースウエストの航空券が取れていたら、手荷物検査もボデイチェックも厳重で、時間がかかったかもしれない。世の中、何が幸いするかわからないと思った。


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第一章:今年の夏休みはアラスカ
(ツンドラの恵みを食すカリブー:デナリ国立公園で撮影、300ミリ)