もう何年も尾瀬に通っているが、私はまだ燧ケ岳に登ったことがない。
ある日、夜明けの燧ケ岳登山を企画するかもしれないというメールが知人から届いた。
チャンス到来!私はすぐに参加しますと返事を出した。
それから今日という日を楽しみに、毎日散歩を欠かさず体力作りに努めてきた。

9月29日お昼過ぎ、天気も上々。
燧ケ岳に夢を馳せ、登山道をゆっくり歩く私が居た。この道を歩くのはGW以来である。
十二曲がりが始まるベンチで一休みすると、目の前に秋色に衣替えした木があった。
14時過ぎ、尾瀬沼山荘に到着した。
天候が不安定で、荷物を降ろした途端にわか雨が降り出した。

今回の同行者は尾瀬通の男性3名だ。女性2名が参加できなくなり、今回女性は私だけ…という、私にとっては両手に余るサポート付きの超贅沢な初めての燧ケ岳である。

お茶を飲みながらおしゃべりを楽しんでいると、リーダーが突然「虹が出るぞ!」と叫んだ。
玄関に出ると、本当に虹が出ていた…。
凄い!
素早くザックを背負い、みんなで沼べりに走った。
大きな虹がすぐ近くに見えた。
尾瀬沼の水面上に架かる虹なんて初めてだ!…というより、尾瀬沼で見る虹自体初めてだった。
6月に研究見本園で見た虹とは比べものにならないくらい大きい。

初めて尾瀬に持ってきたペンタックス645を三脚にセットした。レンズは同行者たちが貸してくれる…。
う〜ん、至れり尽せり、超贅沢!
燧ケ岳を望遠レンズで撮影しながら、今夜あの山に登るのね〜と思うと、自然と口元がニヤけてきた。
山肌はまだそれ程紅葉してないが、私にとっては撮影より登山の方が重要だ。

神様、どうか雨になりませんように…。

〜2003年9月29日-30日:尾瀬沼から燧ケ岳へ〜1         
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