〜2003年6月26日-27日:鳩待峠から尾瀬ヶ原へ〜1          
前夜、池袋を出発したマイクロバスが鳩待峠に到着したのは、朝の4時半前だった。鳩待峠には霧が出ていて、休憩所には誰一人居なかった。平日とはいえ、つい二週間前の水芭蕉シーズンでは考えられない光景である。

準備が終わったあとで、大きな熊除けの鈴をザックに取り付けた。今日は一人歩きなので、鈴をつけているというだけで心強い。緑のマットで靴の汚れを落とし、尾瀬ヶ原に向けて石の階段を下りていった。
雨上がりの木道は濡れて滑りやすかったが、木々の緑はしっとりと美しく、とても快適だった。
6月初めに来た時にはまだつぼみだったマイヅルソウが大勢で出迎えてくれた。
オオカメノキの白い花びらが、木道や他の葉の上に散っているのも風情があった。
大きなヒルやマイマイが木道を遮っているのに出くわして、ギョッとしたりもした。
テンマ沢に着くと、水芭蕉が緑一色に変身していた。6月初めに来た時は、真っ白で綺麗だったのに…。
尾瀬通いをしていると、季節の移ろいの早さに驚かされてばかりだ。
5時半、山の鼻に到着。まず研究見本園に行ってみると、ワタスゲの数が少なくてがっかりした。大群落になっているというミツガシワはどうだろう?熊に出合わないかと気にしつつ奥の池塘へ行ってみると、遠目にもその量の多さがわかった。しかし、もうピークを過ぎてしまったのだろう、色褪せていた。

天候が不安定なので、もしかしたら…と虹を期待して、雨が降っても暫くその場に居ることにした。すると、ほんの少しだが、本当に虹が現れた。あわてて、70−200ミリのレンズから広角に変えてみたが、虹はもう消えていた。(とても薄いですけど、シラカバの上に虹が写っているの、わかりますか?)
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