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2003千葉県体重別柔道選手権大会
兼・千葉県民体育大会第二部大会(国民体育大会第二次選手選考会)

開催日 2003/07/06 10:00  先鋒・〜60kg級、次鋒・66〜73kg級、中堅・73〜90kg級、
副将・90〜100kg級、大将・無差別
開催地 千葉県・市原市中央武道館(JR五井駅)
結果 優勝(3連覇)

レポート

小室宏二選手、出場した-73kg級にて優勝(3連覇)

国体・千葉県代表選出おめでとうございます!

観戦記
2回戦:椎名 淳 選手(東葛:国士舘大学)

小室選手は左で組み、内股を出します。直後、左右の手で相手をあおりながら、前に崩して膝をつかせると同時に、絞めを行います。体重を乗せて椎名選手を追い込んでいき、試合時間は23秒でしょうか? 一本勝ちです。

決まり技:送襟絞?(0:23)


3回戦:根本 勇作選手(千葉県警察)

小室選手は左、根本選手は右の喧嘩組み手です。共に釣り手を持ち合い、引き手の攻防が始まります。

両者前傾で持ち合って動く中、小室選手は巴投げ、これを根本選手は防ぎ、下から小室選手は腕を足で極めていく動きですが、根本選手は立ちます。

組際、肩車のような動きで根本選手をいなすとあおって下に潜り、寝技を仕掛けて引っくり返しに行きますが、根本選手がこれをかわします。そこを尚も腕を狙って攻めますが、『待て』です。

根本選手も足払いを見せます。そこを小室選手は肩車の動き、そして腕返しで根本選手の腕を捻り、強引に浴びせ倒しに行きますが、場外際です。

根本選手、袖釣りフェイントの回転で肩車を狙いますが、小室選手、これを潰します。下からめくろうとして、さらに背面を取りますが、『待て』です。

さらに、同じ動きがありますが、今度も小室選手は足を取りに来た根本選手の頭を脇にはさんで潰し、下に入ってから引っくり返そうとしますが、ここは根本選手が巧く体重を残し、上に覆い被さります。しかし、ここも『待て』です。

小室選手は巴や背負いを、根本選手は袖釣り・肩車の連係を狙いますが、共に深く入りません。終了間際、根本選手の小内掛けを透かしてすかさず小室選手は下からの腕十字を狙いますが、『待て』です。谷落しを狙う根本選手の動きをかわし、再度、小室選手は下を取り、腕を狙いますが、ここで時間切れです。

旗判定3−0


準決勝:上岡 真也選手(千葉:了徳寺学園)

同じ了徳寺学園の上岡選手との対戦です。担いだり巻き込みで、今日も2試合、有効を幾つも奪い、かなり攻め勝って上がって来ています。階級はひとつ、上岡選手は上になります。

小室選手の背負い、上岡選手は深追いしません。積極的に小室選手は双手刈りを出しますが、場外です。やはり、足が悪いのかなと、思いました。

両選手、左組でやや慎重に、攻防を続けていきます。釣り手を持った瞬間に大外の動きを見せる上岡選手と、防ぐ小室選手。攻防の中、足払いが結構、この試合を含めて怪我をしている足に当たり、心配です。

小内を掛け合う両者に、教育的指導です。小室選手は前に押して内股、背負いと攻めます。上岡選手も小室選手の釣り手の袖を持ち、動きを止めに行きます。

袖を持ち合った両選手、ここで小室選手は膝をついて担ぎの動きをしますが、上岡選手は身体を合わせて、回り込みます。ここで小室選手は回りこみ、立とうとした上岡選手の下に入り、足で蹴り上げて体を入れ替え、上を取ります。

袖車の動きを見せますが、上岡選手が深入りさせません。小室選手は中腰の状態からクロスガード(?)の上岡選手の足を割って袈裟固めの体勢を作りますが、上岡選手が捻って逃げ、待てです。

試合時間が1分を切り、巴からの十字を狙い、さらにその後も背負いで攻め、寝技を狙いますが、大きくは崩せず、逆に背負いの立ち上がり際で上岡選手に奥襟を持たれてあおられます。しかし、ここは大外を出し、足技での踏み込みを狙った上岡選手を横捨て身で回します。

上岡選手も終了間際、小内巻き込みでしょうか、潜って足を取りに行きますが、小室選手が上になり、腕を狙います。ここで試合が終了し、旗判定は3−0で小室選手でした。

足の怪我の影響か、立ち技での足技の少なさ、寝技での足の粘り、巴→十字の切れなどが本調子ではないように感じましたし、スタミナ面でも苦しそうでした。それでも組み勝って、危ないところはあまりなく、自分の形での試合運びで決勝まで進みました。

判定3−0


決勝戦:勝 尚久(東部:東海大学)

昨年は決勝戦を戦い、大会後の警察個人で優勝した阿達選手を、準決勝・開始早々のすくい投げ一本で倒した勝選手が相手です。試合前の打ち込みにもかなり熱が入り、ゆっくりと調整する小室選手と、対照的でした。

すぐの組合、喧嘩四つで、勝選手は大内で踏み込みます。奥襟を持った瞬間、大外を狙いますが、小室選手がすくい投げで倒して、下を取って27秒、袖車ですぐに絞めます。勝選手の動きが止まったように見えたのですが、審判、待てです。

勝選手、半ば落ちていたのか、しばらく立ち上がれません。

やや持ち合わず、見合って手を出し合う牽制の後、小室選手が先に両方を持ちます。体格で勝る勝選手は奥襟を持ちますが、小室選手は巴→十字を狙います。

見合っての攻防の後、小室選手は小内巻き込みの形で潜って右足を取ります。勝選手はこれを堪えますが、後ろに倒すのではなく、ここから釣り手が強く効いて前に引き出し、小室選手は足を持ったまま立ち上がって担ぎ上げ、勝選手を背中から落し、一本です。

小室選手自身は、「頭から突っ込んでの技(反則)という声もあった」と話されていましたが、技を施した時点では頭から突っ込んでおらず、また軸にも支点にもしていなかったので、問題なかったと思います。
(2003/07/10付記:試合映像を小室選手に見ていただきましたが、「頭から突っ込む反則」になる可能性が高いとのご指摘を受けました:実際の試合映像は小室選手の許可を得て、こちらで公開しています)


会心の一本で、三年連続のこの大会優勝を決めました!

決まり技:背負投(1:16)

注1:時間計測は筆者の計算で、公式ではありません。
注2:またしてもデジカメを忘れ、面目次第もございません…
 
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