Home/News/2003年度/2003 イサミ杯柔術無差別トーナメント(Result) | |||||||||||||
![]() |
|||||||||||||
2003 イサミ杯柔術無差別トーナメント(Result)
結果:優勝
決勝戦:林 俊介選手(SKアブソリュート)5:18 小室選手が腕ひしぎ十字固めで一本勝ち 特別映像
4:30〜フィニッシュまでの映像(音声無し):約14MB*1:上記リンクにカーソルを合わせて右クリックを押すと、「対象をファイルに保存」が出ます。保存先を指定するとそこにファイルが保存されますので、ダウンロード後に再生してください。 *2:ファイルが大きく、ブロードバンドのみ対応ですが、すべての試合を音声付で見たい方は、近々、小室選手のご実家の宝寿司さんにビデオをお送りしますので、そちらでご覧になれます。 *3:私的観賞は可能ですが、編集や加工をしないようにお願いします。 試合展開
この日の最終試合、林選手と小室選手の対戦です。小室選手は日の丸・背中にはKomlockロゴの白い柔道衣、林選手は青い柔術衣と、ある意味、国際大会のようです。柔術の会場は小室選手にとってアウェイになります。組際、小室選手は右引き手で林選手の左を持ち、林選手は返す刀で右で袖を持ち、倒れこみながら左手で小室選手の足を持ちますが、小室選手は立ったまま、間合いを取ります。 林選手は自由になった左腕で小室選手の左襟を持つ、交差する組み手をします。柔術の選手がよく見せる組み手です。小室選手は林選手のその腕の袖を持ち、左膝で林選手に乗っかり、そこからの抑えこみを狙いますが、林選手は両腕で胸を押し、入らせません。 逆に上になった林選手は、小室選手が乗せた左足に自らの足を絡めて、小室選手を倒しながら(小室選手は腕をまたいでの腕十字を狙って失敗したそうです)、膝十字(と思います)、いわゆる「足関節技」を出します。 足を極めたまま伏せて体重をかける林選手。柔術では関節の形に入ると、アドバンテージ(柔道の効果相当)1が出ますので、先制点は林選手でした。 小室選手は起こした上体を動かし、ポイントをずらしながら、これを堪えますが、技を解いた林選手はすかさず小室選手の上を取ります。柔道では縦四方に入る前の形ですが、転がすような形で姿勢を変えて上を取ったので、ポイント(有効相当)2を得ます。このポイント差は非常に大きく、会場全体が盛り上がります。 さらに柔術の会場ではテクニカルなアドバイスが響き、「コムロック来るよ」「袖車来るよ」との声が聞こえます。下の姿勢でも小室選手は強く、交差させる釣り手で間合いを取り、林選手に密着します。 そこから林選手も、小室選手は立ち上がります。 試合時間は1:39を過ぎています。 両選手向き合い、小室選手の左釣り手を林選手が弾きます。今度は林選手の左を小室選手が防ぎ、近づいた距離、互いに釣り手を持ち合ういわゆる喧嘩四つになります。柔道のように引き手の攻防がありましたが、林選手は再び引き込み、下を取ります。 小室選手は右腕で林選手の左足膝の内腿を制し、右に回りこんで抑えこみを狙いながら、すいかさず左に回りこみ、深く林選手に状態を密着させ、得意の袖車絞を狙い、これが入り、アドバンテージ1です。 「入った」「妥協するな」と林選手側のセコンドが、振りほどこうとする林選手に檄を飛ばし、林選手も小室選手の脇を押し、左足で小室選手の内股を、右足は小室選手の左外腿に当て、梃子の原理で押し上げ、引っくり返そうとします。 何度か、ひっくり返りそうになりますが、小室選手は内股を堪えるように足をあげ、そして袖車をかける際の左肘と、軸にされた左足を器用すぎるまでに動かして、この非常に危機的な状況を耐え切って、会場からはそのバランスに感嘆の声と拍手があがりました。林選手は何度もその動きをしますが、小室選手は倒れません。 (この攻防について小室選手は2002/02/14のコラムで次のように触れています) 今回の十字固失敗でもそうですし、スイープされ掛かって、 大きく体が傾いたまま堪えるという場面がありました。 実はあれは堪えていたのではなく、絞技の機会を窺っていたのです。 無難に対応できるところを、敢えて攻めさせて、相手の意識をそれに集中させます。 おそらく林選手はスイープを狙い、僕はそれを必死で堪えているように見えたと思います。 あそこで僕がコロンとスイープされていたら、 きっとその直後に僕の絞技か関節技が極まっていたと思います。 そこら辺、高度な駆け引きが展開されていました。 林選手がクロスガード、小室選手は持ち上げ、林選手の左釣り手を外そうとしますが外れませんが、小室選手は半ば立ち上がり、林選手の足を逃れ、下半身を自由にし、上体で林選手の下半身を制しながら、右へ左へ巧みに動きます。 水を得た魚のような動きで、一度、林選手の足を完全に切り、ブロックしようとするその足を持って、あっという間に右へ回ってのパスガードでポイント3、柔道の袈裟固めで、残り4:00、ポイントで優位に立ちます。 その姿勢から膝を乗せるのを狙い、膝を押す林選手にニーオンザベリーでポイント2、さらに足をまたいでのマウントでポイント4、ポイント9と突き放します。 ここで守ろうとはせず、縦四方の形から肩固め気味での袖車絞を狙う必殺の形を作ろうと動き、袖車を離そうとした林選手の上げた腕を、電光石火の腕ひしぎ十字固めで極め、一本勝ちです。 小室選手は無意識に出たとおっしゃっていましたが、密着されて腕の動きも自由に出来ず、袖車を警戒して腕を動かしたところに、鮮やか過ぎる綺麗な技でした。 表現や見方等で間違っている点はあるかもしれませんが、ご諒承ください。(小室選手のご指摘により、誤った語句使用やポイントなどを修正しました。ありがとうございます!) |
|||||||||||||
Copyright
(C) 2003 小室宏二選手応援サイト All Rights Reserved. |