ダブルダブルスター・こと座ε(イプシロン)

こと座のε(イプシロン)は、おりひめ星・ベガの北東にある星で、肉眼では1つ。双眼鏡では2つ。望遠鏡で100倍以上ほどに拡大すると、それぞれの星が更にペアになっているのがわかります。(シーンイングや望遠鏡にもよります。)双子が二つで、ダブルダブルスターと呼ばれ親しまれています。この二組の双子ちゃん達は、それぞれが、お互いにくるくると回りあっている連星です。ただ、その周期はε1が1165年、ε2が585年ですから、位置関係は殆ど変わらないように見えます。この両者の位置角は、ほぼ90度ほど異なっているので、一方が横にならんでいれば、もう一方はたてに並んで見えます。それぞれに分離しなくても、雪だるまのように見えます。 小学校の観望会などで、両者の位置を言わずに、この星を見せてあげると、目の良い子供は、向きが違う事に気づきます。だるまさんが寝転んでると言ったりします。しっかり見えている証拠ですね。
私の大好きな星の一つ(4つかな?)です。とってもかわゆい!!

処理しなおしました。画角も大きくしました。
上が南。下が北。右が東です。 画像は10度ほど反時計回りにずれています。
画像で上に見えるのがε2で、下に見えるのがε1です。ε1と2は確か209秒ほど離れていますが、画像を見た感じ、こんなに離れていたかなあって思います。それぞれの連星の離れ具合(2.3〜2.5秒)からすると、確かにこれぐらいなのでしょうが・・・不思議ですね。(画角を広げて見たら、多少、良くなったように思います。)

こと座ε(Epsilon)2
赤径:18h44.4m 赤緯:+39.37
主星 : 5.23等 伴星 : 5.47等
 位置角 : 79.60°離角 : 2.34″
こと座ε(Epsilon)1
赤径:18h44.3m 赤緯:+39.40
主星 : 5.00等 伴星 : 6.01等
位置角 : 348.81°角距離2.54″

Pentax 105 SDHF + 3.8mm eyepiece Nikon D7
撮影日時   2005/5/25 22:10 - 22:40 に撮影した10枚ほどをスタック
露出は0.1〜2.0秒程度
デジカメで撮影した画像をそれぞれの連星部分だけ切取り、10枚ずつ重ねて処理してみました。ε2の方が離角は小さいのですが、分離はしやすいと思います。主星と伴星の光度差が少ないからでしょうか?この画像では、ε2の方も、光度の違いがわかりますが、肉眼だと、同じぐらいに見える気がします。一枚ごとの写真の場合も、これほどの差は感じません。処理しすぎたのでしょうかね?


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