今回の参加者38人中、14人が警察の所属です。この対決は警察同士の対戦となります。両者体格的に均整が取れています。それほど大きな差があるわけではないと思えますが、武村選手の方が一回り大きく見えます。 |
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組み手の攻防は尚も続きます。今度は武村選手が左の釣り手を取りに行くのを、中山選手が懸命にその肘を押さえて、封じますが、武村選手は解いてから強引に奥襟を掴みます。 中山選手も左手で武村選手の奥襟を掴み返して、上から圧力を掛けていきます。再度、武村選手が背筋を伸ばして上からの優位を確保すると、中山選手は左手で、武村選手の左釣り手を弾いて外しに行き、前に出て追い詰め、一気に自分の左組み手を実現します。 武村選手は反撃に転じます。上から中山選手に覆い被さっていき、潰しながら右足で小外掛けを行います。崩された中山選手は膝立ちの状態で堪えますが、さらに武村選手が体を浴びせて、背中から転がり、『技あり』となります。 上から袈裟固めに入ろうとする武村選手ですが、中山選手はその足を挟んでロックして、『待て』が入ります。 |
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両者、組み合いますが、組んでから苦しみます。中山選手は圧力をかけてくる武村選手に下がりながら支釣込足を見せて崩しに行きますが、武村選手は前に崩れた姿勢から強引に大外刈りを行い、自分の姿勢にしてからもう一度大外刈りを出し、さらに少し下がった中山選手を追うように、払い腰を見せますが、これは切られて、前に倒れます。 |
中山選手も攻めを続けます。大内刈り、足を持っての小内刈りと追い詰め、最後に袖釣り込み腰を見せます。これは浅く外れますが、上から寝技を狙っていきます。さらに何度か、武村選手が腕を弾いてあげたその瞬間、懐に入って釣り手を持ち、ぐっと抱き寄せる感じで巻き込みの投げを見せますが、これは武村選手は踏ん張ります。 綺麗な形で武村選手の大外刈りが入りかけましたが、中山選手が身体を回して防ぎ、外します。中山選手も積極的に前に出て、何度か武村選手を崩し、先ほどと同じように、組み手を弾いた直後の武村選手の懐にすぽっと飛び込み、場外際での大外刈りを出します。武村選手は持っていかれそうになりますが、巧くこれをしのいで腹から落ちます。 |
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両者かなり疲労している模様ですが、最後まで攻めを休みません。組み合って、武村選手は足払いを出し、さらに場外近くで大外刈りで踏み込みます。中山選手は股の間に足を差し込んで潰しますが、これは場外で終わります。 中山選手は残り時間わずかとなる最後のチャンスに袖釣り込み腰を見せますが、これは武村選手が潰していき、試合は終了します。武村選手が『技あり』を決め手とする『優勢勝ち』で、三回戦へ進みました。 両者組み手を積極的に争っていましたが、組んでからの攻防、技の掛け合いがかなり長く、また多かったです。 こうしてみるとかなり巧く、中山選手が武村選手の釣り手を殺していましたが、武村選手はそれでも技を出す手を休めず、 面白い試合だったと思います。 |
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武村 雄太 | ○ | 優勢勝ち(技あり) | × | 中山 三雄 |