小室選手の第一試合の相手は初戦を鮮やかな袖釣込腰一本で勝ち上がった中島選手です。今回、自衛隊体育学校の生徒の活躍が非常に多く、
一本を取れる技を持つ相手に、どのように小室選手が戦うのか、注目です。 序盤は小室選手が先に左手で相手の右袖を持ち、一度、中島選手に切られると今度は両手でこれを制していき、距離を保ちながら右襟に持ち替えます。中島選手も内側から小室選手の左襟を持ち、先に左の引き手を持ちに行きますが、これを持たせません。 喧嘩四つの引き手を持ち合う攻防がしばらく続きますが、小室選手が引き手を持ち、中島選手が両手でこれを切ろうとしますが、ぱっと小室選手は奥襟を持ち、自分の組み手にします。 |
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相手の頭を下げさせながら、0:25、回りながら引き込みをします。 |
が、中島選手はこれをすぐ立ち上がります。しかし、小室選手はすかさず後ろを取り、その状態から0:28、小外掛けで中島選手を倒します。 |
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ここからぐるっと中島選手の身体を回し、上になっての動きが続き、0:43、体勢を整えます。 今回、試合全体にそうですが審判が攻防を良く見ており、寝技の時間が長いです。そういえば中村兼三選手の試合も 寝技の時間が長いです。寝技の巧い選手の場合は試合が動いているからですね。軽量のクラスはスピード重視と思いきや、 寝技の攻防が非常に多く、奥深いです。 さて、中島選手は小室選手の足をロックしますが、ついに0:47、足を抜いて、押さえ込みに入ります。 |
中島選手は動きを止めず、振りほどく試みを続けます。足は自由ですので、それを使って小室選手の左足をロックするのに成功し、
押さえ込みの形を崩して、ポイントを許しません。
しかし、小室選手は動きを止めず、徐々に上体を制し、中島選手の右腕と首を抑え、どんどんと体重を浴びせられるポジションを取っていきます。 |
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1:02、ついに完全な形での三角絞めに入ります。 中島選手は足を使って動き、振りほどこうとしますが小室選手は巧みに動いてそれを許さず、25秒が経過し、1:27、小室選手の一本勝ちとなりました。 |
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小室選手は自分のペースで試合を進め、中島選手は自分の柔道を出来なかったと思います。理想的な形での小室選手の試合の運び方で、隙がなく、停滞の無い美しい試合でした。 |